こんにちは。
西宮の今津ぴっと骨盤整体院です。
腰痛でお悩みの方の多くは腰や股関節に原因がある場合も多いですが、
中には思いもしない場所、例えば膝や首などが原因で腰痛が出る方もいます。
今回は胸郭に問題があり、腰痛が出たパターンをご紹介します。
- 呼吸が浅い方
- 肩甲骨の動きが悪い方
- 猫背でお悩みの方
腰痛がすでに出ている方も、今後酷くなる可能性もあるため、ぜひご一読ください。
胸郭と腰痛の関係
胸郭は左右12対の肋骨、12個の胸椎、胸骨によって構成される胸部の外郭のことです。
その主な働きは呼吸です。
胸郭や横隔膜が拡がったり、しぼんだりすることで肺の中の空気を出し入れをしています。
その他に胸郭が影響することは下記があります。
腰部や首の運動との関係
脊椎が上から下まで連動して、身体を丸めたり（屈曲）、反らしたり（伸展）、ひねったり（回旋）したりします。
しかし、真ん中の胸椎部分が硬くて動かない場合、腰椎や頚椎が胸椎の代わりに余分に動かす必要があります。
そのため特に身体を反らす（伸展）動作の際は腰椎部分に負担がかかりやすく、腰痛に発展しやすくなります。
肩甲骨の動きとの関係
肩甲骨は胸郭に密着しているので、胸郭の動きが悪ければ、そのまま肩甲骨の動きも悪くなります。肩甲骨の動きが悪いと腕を動かす時に肩関節に異常な力が加わり、それが繰り返されると肩関節周囲炎に発展します。
姿勢との関係
人間は前かがみで作業することが多く、背中が丸まってしまいます。
すると胸郭の前側は縮こまって固まり、後ろ側の背筋はあまり使われずに弱くなってしまい、不良姿勢の大きな原因に繋がります。
背中が丸まると腰は反りやすくなるので、腰痛に繋がります。
症例報告
患者様情報
性別：女性
年齢：30代後半
職業：デスクワーク
主訴：腰痛、肩こり、起床時のだるさ
学生の頃から肩こりなどがあり、我慢できなくなるとマッサージやエステに通ったり、YOUTUBEなどでストレッチをして対処していた。夏頃から腰痛も出るようになって、痛みの頻度が増えてきており、最近では夜寝てても物音などで直ぐに目が覚めてしまい、朝起きても疲れが取れていない状態が続いており、なんとかしようと思い、当院受診。
初診
長時間の座位での痛み、体幹の後屈時痛、しびれ（ー）
骨盤の前傾、頚椎の歪み（＋）
上記より
仕事中の姿勢不良で腰の筋緊張が増していき、痛みが出現。
姿勢不良により、胸椎の動きが悪くなり、後屈時に腰椎の負荷が強くなっていると考えられる。
胸郭の動きが悪くなり、呼吸も浅くなり、集中力の欠如や睡眠の質の低下も診られるようになったたと推測され、胸椎、胸郭の動きを良くすれば、症状改善すると考えました。
施術として
身体の横のライン（ラテラルライン）の調節として整体
骨盤や頚椎の歪みを調整するように骨格矯正 を実施。
セルフケアとして
まずは胸郭がしっかり拡がるように深呼吸を意識してもらうように指導。
2診目
胸郭、胸椎の可動域は少しながら変化あり。ただ後屈時は腰椎の代償運動が強く、痛みあり。
睡眠などは気持ち寝やすくなったが、目が覚めやすいのは変わらず、疲れも取れていない。
引き続き、呼吸を意識してもらいながら、肩甲骨を後ろで引き付けるように指導。
5診目
胸椎伸展の可動域も出てきており、後屈時の痛みも減ってきている。
仕事中は普段は長時間の座位にならないようにこまめに立ち歩いたりしており、痛みは出ず。
ただ忙しくなると立ち歩いたり出来ないので、終業時になると痛み出てくる。
睡眠もこの頃より、寝入りが良くなり、途中覚醒も減り、朝もスッキリすることが増えてきた。
肩甲骨をしっかり動かせるようなエクササイズを指導して、仕事の合間にしてもらうように指導。
10診目
長時間の座位でも痛みが出ず、仕事の支障もなくなってきた。
睡眠も途中覚醒がなくなり、朝からしんどいと思うこともなくなってきたレベルまで落ちている。この状態を維持できるようにセルフケアや2週間に一度通院して、メンテナンスしていく。
まとめ
今回の症例は腰痛がひどくなって来院されましたが、状態として胸郭、胸椎の動きを出さないと根本的に良くならないパターンで腰に集中していたら、すぐ症状が戻ってしまっていたと考えられます。
胸郭は呼吸に対してもとても大切で、呼吸が悪くなれば、睡眠の質も悪くなり、疲れも取れず、また痛くなるという負のスパイラル担ってしまうことが多いです。
腰痛も肩こりもありますが、しんどい部分だけでなく、違う場所を改善したら、結果的に改善されるパターンは意外とあります。
しんどい部分をずっと施術していても、変わらない方は一度当院にご相談ください。
