「朝の数歩で付け根が刺さるように痛む」
「階段で片脚に体重を乗せるとズキッとする」
40〜50代の女性から、股関節が痛いというご相談が増えています。
結論から言えば、股関節痛の多くは“局所の炎症だけ”が原因ではありません。
骨盤の配列が崩れたまま生活動作を続けることで
股関節に偏った荷重とねじれが繰り返され、痛みが慢性化していきます。
本記事では、股関節痛の原因を骨盤の視点から整理し
改善のための実践ポイントと、今津ぴっと骨盤整体院でのアプローチをご紹介します。
なぜ痛む?——骨盤と股関節の力学
股関節は、骨盤の臼蓋に大腿骨頭がはまり込む球関節です。
骨盤が
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前傾・後傾
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左右への傾き
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ねじれ(回旋)
のいずれかで崩れると、歩行や立ち座りの度に同じ一点へ荷重が集中します。
これが「股関節が歩くと痛い」の典型パターンです。
さらに座り時間が長い生活では、腸腰筋が短縮し、中殿筋が弱化します。
可動域が狭くなると、股関節ではなく腰や膝で代償してしまい
痛みのループから抜け出しにくくなります。
40〜50代女性に多い背景
更年期前後は筋・腱・関節包の水分保持力が低下し、硬さが増えやすい時期になります。
体重の微増や運動不足が重なると、股関節の滑走不全が起きやすく、違和感が痛みに変わります。
「運動を始めたら痛くなった」ケースは
筋力不足ではなく“配列が崩れたまま負荷を足した”ことが主因のことも少なくありません。
自分でできる初期セルフチェック
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片脚立ち30秒:鼠径部の詰まりやぐらつきが出るか。
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仰向けで膝抱え:片膝を胸に引き寄せた時、もう一方の太腿前が突っ張るか。
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鏡の骨盤高さ:左右の腰骨の高さ差がはっきり出ていないか。
いずれか当てはまるなら、骨盤と股関節の協調性が崩れているサインです。
改善のポイント——順番を守る
痛みを抑えるためには「配列→可動→使い方」の順番が重要です。
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配列:骨盤の傾き・ねじれを整え、荷重ラインを真ん中に戻す。
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可動:関節包・筋膜の滑走を回復し、屈曲・伸展・外転の可動域を広げる。
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使い方:歩行・階段・座位など日常動作のクセを再学習し、再発を防ぐ。
今津ぴっと骨盤整体院のアプローチ
当院では、局所だけでなく“土台である骨盤”から整えます。
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評価:姿勢と歩行を撮影分析し、骨盤の傾きと股関節内外旋の左右差を数値化します。
痛みを誘発する原因動作を特定します。 -
介入:バキバキしないトムソンベッドによる骨盤矯正で配列をリセットします。
あわせて股関節のモビリゼーションと筋膜リリースで滑走性を回復し
歩行一歩ごとの衝撃を均します。 -
定着:生活動作のコーチングを一人一人に行い実践して頂きます。
買い物袋の持ち方、階段の上がり方、デスクワーク中の座り方まで
痛みをぶり返す“原因の習慣”を置き換えます。
今日からできるミニ習慣
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坐骨で座る:骨盤を立て、坐骨で体重を受ける。1回2分から。
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ヒップヒンジ:股関節から体を折る練習を10回×2セット。腰では反らない。
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静かな歩行5分:母趾球で押して踵で受ける。
歩幅は小さく、骨盤は正面に。
痛みが強い日は回数を半分にして下さい。
無理に伸ばさず、違和感が出たら中止してください。
来院の目安と頻度
痛みが3週間以上続く、階段や起床時に必ず痛む、夜間痛が出る。
いずれかに当てはまれば自己流で長引きやすい段階です。
目安は週1回×8〜12回で基礎を整え、以降は間隔を空けつつ定着させていきます。
もし、画像診断等で“変形”を指摘されている場合でも
荷重分散と使い方の最適化で生活の快適度は大きく変わります。
まとめ
股関節痛は年齢だけが原因ではありません。
骨盤の配列を整え、可動域を回復し、日常動作を置き換える。
この順番を踏めば、歩くたびの不安は確実に軽くできます。
股関節の変形が心配になる前に、根本から整える一歩を始めましょう。
放置せず、今日からケアを。次の外出が少し楽しみになる歩きを取り戻しましょう。