「朝の一歩目で付け根がズキッ」
「長く歩くと重だるい」
40〜50代女性の股関節のご相談で多いのが
可動域低下と筋膜のこわばりによる痛みです。
まずは“やさしい可動の回復”から。
ここでは、忙しい毎日でも続けやすいストレッチを厳選し
股関節が痛いを和らげる手順と注意点をまとめました。
ルール:痛み0〜10の「2」を超えない
ストレッチは「気持ちいい張り」までお願いします。
鋭い痛み・痺れ・夜間痛がある日は中止し、評価を優先します。
ストレッチ① 腸腰筋リリース(反り腰対策)
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片膝立ちで前脚を90度、後脚の膝はクッションに。
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骨盤を正面、背筋は伸ばし、体を前へ2〜3cmだけ移動。
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後脚の付け根(鼠径部の奥)が心地よく伸びたら20秒×3回。
ポイント:腰を反らさず、骨盤を軽く後傾。
ストレッチ② 中殿筋ストレッチ(荷重偏り対策)
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椅子に座り、右足首を左膝に乗せる。
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背すじを伸ばしたまま体を前に倒す。
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右お尻の外側が伸びたら20秒×3回、左右交互に。
ポイント:背中を丸めず“股関節から”前傾。
ストレッチ③ 内転筋ストレッチ(擦れ痛み対策)
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両膝を曲げて座り、足裏同士を合わせる。
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骨盤を立て、膝を外に開く。
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太ももの内側が伸びたところで20秒×3回。
ポイント:背中を丸めない。膝は“自然に開く範囲”まで。
ストレッチ④ 梨状筋リリース(坐骨神経様の違和感に)
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仰向けで右膝を胸へ引き寄せ、左手で膝、右手で足首を持つ。
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右膝を左肩方向へ軽く引き、20秒×3回。
ポイント:腰が浮くほど強く引かない。
日常で“悪化させない”3つのコツ
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坐骨で座る:椅子に浅く座り、坐骨に体重を乗せる(1回2分をこまめに)。
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小さめ歩幅×静かな足音:母趾球で押し、踵で受ける。“コツコツ音”を減らす意識で5分歩行。
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階段は股関節から引き上げる:膝だけに頼らず、骨盤を正面に。
こんな時はセルフケアより評価を
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3週間以上、歩くたびに必ず痛い
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夜間痛や休んでも改善しない痛み
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クリック音や引っかかり感が強い
自己判断で続けるより、骨盤の配列×股関節の可動×荷重ラインを評価し
最短ルートで整えた方が安全かつ効率的です。
当院のサポート(短期集中→定着)
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評価:姿勢・歩行を数値化し、痛みを生む“原因動作”を特定。
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介入:バキバキしないトムソンベッドによる骨盤矯正と股関節モビリゼーションで配列と滑走性を回復。
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定着:あなたの生活に合わせた“置き換え動作”(座り方・階段・荷物の持ち方)をコーチング。
目安は週1回×8〜12回で基礎作り→間隔を空けて再発予防へ。
まとめ
股関節が歩くと痛いを放置すると、歩幅が狭まり、負担がさらに片寄ります。
今日ご紹介した4つのストレッチを「朝1種類・夜1種類」から始め
痛みが続く場合は早めに評価を行なって下さい。
根本から整えれば、次の外出が少し楽しみになります。
無理なく、やさしく。
続けられるケアで、股関節の不安を軽くしていきましょう。