「歩きはじめに付け根が詰まる」
「階段でズキッとする」
40〜50代女性のご相談で増えているのが、股関節が痛いというお悩みです。
女性は骨盤形状の影響やホルモン変化、妊娠・出産歴などが重なり
股関節に負担が集中しやすいのが特徴になります。
放置すると股関節の変形(変形性股関節症)へ進行するケースもあるため
早期の見極めと“正しい順番”のケアが重要です。
ここでは、原因→予防→改善の道のりを整理します。
なぜ女性に多い?——3つの背景
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骨盤の配列崩れ
骨盤が前後・左右・回旋で傾くと、臼蓋の同一点に荷重が集中します。
歩くたびに摩耗が進み、股関節が歩くと痛いに繋がります。 -
支持筋の機能低下
座り時間の増加で中殿筋・腸腰筋が弱り、関節の安定を失います。
可動域が狭くなると、腰や膝で代償が起き痛みの悪循環になります。 -
ホルモンとライフイベント
更年期前後の変化や出産歴により、軟部組織の潤滑が落ちやすく
微小な負担が痛みに変わりやすくなります。
予防の基本——配列→可動→使い方
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配列(骨盤を立てる):椅子に浅く座り、坐骨で体重を受ける。
立位は踵・母趾球・小趾球の三点支持を意識しましょう。 -
可動(最小刺激で緩める):腸腰筋・中殿筋・内転筋を20秒×3回のやさしいストレッチ。
痛み指標0〜10の「2」以下で。 -
使い方(静かな歩行):歩幅は小さめ、母趾球で押し踵で受ける。
骨盤は正面、足音をできるだけ静かに。
自宅でできる簡単ケア
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坐骨で座る:2分×こまめに座る。
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ヒップヒンジ:10回×2セット(腰で反らず、股関節から曲げる)
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静かな5分ウォーク:無理な深追いは逆効果。
夜間痛・鋭痛などが出る場合は中止し、安静を優先します。
改善の道のり——整体でできること
当院では、局所だけでなく“土台の最適化”から進めます。
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評価:姿勢・歩行の撮影解析で骨盤傾き、股関節の内外旋差、荷重ラインを数値化。
痛みを生む原因動作を可視化。 -
介入:バキバキしないトムソンベッドによる骨盤矯正で配列をリセット。
股関節モビリゼーションと筋膜ケアで屈曲・外転・伸展の滑走を回復。 -
定着:座り方・階段・荷物の持ち方など生活動線を個別にコーチングし
“再発を生むクセ”を置き換えます。
目安は週1回×8〜12回で基礎作り→間隔を空けて定着させていきます。
画像で“変形傾向”を指摘された方でも
荷重分散と使い方の最適化で生活の快適度は十分に上がります。
受診の目安(自己流で長引きやすいサイン)
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3週間以上、歩行で必ず痛む
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起床時や階段で刺す痛みが続く
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夜間痛、クリック音・引っかかり感が増える
まとめ
股関節の痛みは年齢だけが原因ではありません。
配列→可動→使い方の順で整えれば、変形の予防と日常の快適さは両立できます。
西宮で股関節が痛いと感じたら、今日から小さな一歩を踏み出してみましょう。
未来の大きな一歩は、今日の正しい一歩から始まります。