西宮市にある腰痛に強い今津ぴっと骨盤整体院です。
今回は腰痛でもお尻に近い下の方の腰痛でお悩みの方、一度お読みください。
腰とお尻の境目くらいが痛い方は、
もしかしたら仙腸関節炎かもしれません。
仙腸関節とは
仙腸関節とは骨盤を形成する仙骨と腸骨の関節で、周囲の靭帯により強固に連結されています。
仙腸関節は脊椎の根元に位置し、ほとんどわからない程度の3~5ミリだけ動きがあります。
日常生活の動きに対応できるように、ビルの免震構造のように根元から脊椎のバランスを取っていると考えられており、身体にかかった衝撃を吸収しています。中腰での作業や不用意な動作、繰り返しの負荷で関節に微小な不適合が生じ、痛みが発生します。
仙腸関節炎とは
仙腸関節炎は仙腸関節の片側または両側に炎症が生じる疾患で、仙腸関節障害という場合もあります。
腰の下の方や殿部の痛みを引き起こし、片側または両側のお尻や鼠径部、下肢などにも痛みが生じることもあります。立ちっぱなしや階段昇降でも痛みが悪化します。
仙腸関節炎・仙腸関節障害は比較的若い年代から中年の女性に多く発症します。妊娠中や産後の女性は仙腸関節の痛みが生じやすいです。ただ仙腸関節炎は診断が難しく、他の腰痛疾患と間違われることもあります。近年では腰痛の15~30％は仙腸関節が原因と考えられています。
仙腸関節炎の症状
最も頻度の高い症状はお尻の痛みと腰の痛みです。それ以外にも太ももや鼠径部、下腿にも広がることがあります。
動作時では
- 階段の上り下り
- 長時間の立位
- 片足に重心をかけると痛い
- ランニングや大股で歩くと痛い
- 歩行開始で痛く、歩いていると痛みが和らぐ
- 長時間の座位が辛い
- 仰向けで寝られない
- 正座では痛みが出ない
などがあげられます。
原因はなに？
外傷による損傷
交通事故や高いところからの落下などの突然の衝撃により仙腸関節にダメージが加わって仙腸関節炎になります。
脚の長さの不一致や側弯症
骨盤の歪みや脚長差により骨盤の片側に不均一な負担がかかり、仙腸関節に痛みが生じます。
妊娠・出産
仙腸関節は妊娠中、胎児が成長していくことによって、女性ホルモンのリラキシンの影響によって仙腸関節や恥骨結合が緩みます。また妊娠に伴う体重増加や歩行の変化によってさらに仙腸関節に負担をかけます。
仙腸関節に繰り返し負担のかかる運動や仕事
例えば、ラグビーなどのコンタクトスポーツ、野球やゴルフなどの回転動作が伴うスポーツ、中腰での作業や重い荷物を持ち上げる仕事も仙腸関節を痛めやすいです。
変形性関節炎
軟骨がすり減ることが原因の関節炎（一般的に変形性関節症と呼ばれる）は仙腸関節にも起こります。また強直性脊椎炎と呼ばれる種類の関節炎があり、これも仙腸関節炎を引き起こします。
ほかにも稀ですが、細菌感染などでも仙腸関節炎を起こします。
対処法やセルフケア方法
整形外科などの医療機関では、炎症が起こり、痛みが強い時期は安静にして、鎮痛薬で痛みのコントロールを行い、骨盤ベルトやコルセットを用いて関節を安定させる保存療法が一般的です。
保存療法は患部を安静にすることが重要となります。この時期に自己判断でストレッチなどをしてしまうと症状を悪化させる可能性もあります。
安静にして、症状が少し落ち着いたら、仙腸関節周りの痛みの影響で硬くなってしまった筋肉のストレッチや弱くなった筋肉のトレーニングを行います。
ストレッチ方法
- 梨状筋のストレッチ
梨状筋は仙腸関節の近くにあり、仙腸関節に痛みが出ていると過剰に緊張して硬くなりやすい筋肉のため、座位でのストレッチを行います。 - 腸腰筋のストレッチ
腸腰筋は脊椎・骨盤・太ももにかけて走行します。骨盤の傾きを調整し、姿勢を安定させることで仙腸関節への過剰なストレスを減らす働きがあるため、日頃から取り入れて行いましょう。 - ハムストリングスのストレッチ
太ももの裏側を走行するハムストリングス（大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋）は坐骨から脛骨に付着する二関節筋のため、硬くなると骨盤が後傾し、腰椎や仙腸関節に負担がかかりやすい姿勢になります。デスクワークなどで座位時間が長いと硬くなりやすいです。
ストレッチの注意点
ストレッチで楽になることもありますが、筋肉の硬さ以外で痛みが出ている場合、ストレッチを避けた方が良いこともあります。
- 歩けないほど症状が強い場合
- 特定のストレッチをすると痛みが急に強くなる場合
- これまで以上の痛みが2〜3週間続いている場合
- 日常生活の動作に支障をきたしている場合
まとめ
仙腸関節周囲に痛みが出ていても、実際は腰椎・股関節など骨盤に繋がっている他の部位へのストレスが原因になっている可能性もあります。仙腸関節周辺の痛みを予防するためには、骨盤周りの筋肉全体を柔軟に保つことが重要です。まずは定期的なストレッチを生活の中に取り入れていきましょう。
それでも痛みが取れない場合などは、今津ぴっと骨盤整体院にご相談ください。
