西宮市にある今津ぴっと骨盤整体院です。
ボディメカニクスという言葉、聞いたことありますか?
一般の方にはあまり馴染みのない言葉かもしれません。
ただ、看護や介護の現場で働かれている方は一度は聞いた事があると思います。
寝返りや移乗、歩行などの身体介助のあらゆる場面で身体を支える必要があります。
身体、特に腰に負担がかかります。その負担を軽減するための身体の使い方がボディメカニクスになります。
腰の負担を軽減するためのボディメカニクスの説明をしていきます。
ボディメカニクスとは?
ボディメカニクスとは、「body=身体」と「mechanics=機械学」の造語で、人間が動作するときに骨や筋肉、関節が相互にどのように作用するかといった力学的関係を活用したものであり、介護現場などで身体の負担を減らす技術です。
ボディメカニクスを活用すると、最小限の力で身体介助をすることができるので、
介助する側・される側両方の身体的負担が軽減されます。
基本の8原則
支持基底面を広くする
体重を支えるために必要な床面積を「支持基底面」といい、これを広くすることで身体を支える際に安定感が確保できます。
足をそろえて立つより、肩幅くらいに両脚を開いた姿勢の方が安定するのはこのためです。さらに両足を前後左右に大きく開くことで安定感を高めることが出来ます。
重心の位置を低くする
支持基底面を広くし、膝を曲げて身体の重心を低くすると、安定感がよりアップします。
重心の移動をスムーズにする
重いものは一旦持ち上げてから移動しようとすると、重力の影響を大きく受けて重く感じてしまいます。そのため、なるべく持ち上げずに水平方向にスライドさせるように腰を落としたりすると、楽に動かすことが出来ます。
重心を近づける
重たいリュックサックは肩紐を短くして、背中に沿わせると楽に背負うことが出来ます。それと同じように身体を密着させることで重心を近づけて安定感を確保し、力を入れやすくします。
テコの原理を使う
支える部分(支点)、力を加える部分(力点)、加えた力が働く部分(作用点)の関係を利用すると、小さい力でも大きな力を発揮できます。
対象となるものを小さくまとめる
同じ重さであれば、大きいものより小さいものの方が動かしやすいのと同じで、小さくまとめると楽に持ち上げたり、動かすことが出来ます。
大きな筋群を使う
腕だけの一つの筋肉だけでなく、腰やお尻、脚などの全身の大きな筋肉を一緒に使うことで身体の一部分への負担を減らすことが出来ます。
押さずに手前に引く
押す動作よりも引く動作の方が必要な力が小さくなります。また押す動作は腰に無駄な力が入りやすくなりますが、引く動作を意識すると腰痛を予防することも可能です。ただ力任せに引っ張ったりするのではなく、手前に引くことを意識します。
まとめ
以上がボディメカニクスの基本原則になります。
これは介護現場や看護現場だけではなく、日常生活においても様々な場面で活用されています。
例えば、
電車で立っている時にふらつかないために、足幅を広げて、爪先を進行方向に向けで支持基底面を広くする。腰を少し落として重心を低くすることで踏ん張りを強くしたりしています。
お米など重たいものを持ち上げる際に胸やお腹に近づけて、しゃがんでから持ち上げるなど、無意識に活用しています。
このように日常生活において
ボディメカニクスをうまく活用する事で腰への負担を軽減する事が可能で腰痛へのリスクを減らす事に繋がります。
腰が痛い方はもしかしたら、日常生活で腰に負担がかかる動き方をしているかもしれません。
当院では施術と同時に腰痛にならない動き方、使い方を一緒にお伝えしていきます。
長年腰痛でお悩みの方、腰痛を繰り返す方は一度当院にご相談下さい。