腰が反りすぎている、お腹が前方にぽっこりしている、背中が丸まっている
こんな方はもしかしたら、骨盤が前傾しているかもしれません。
骨盤が前傾している状態を一般的に「反り腰」と言われています。
「反り腰」になってしまうと、脊椎に異常な圧力がかかり、腰痛を引き起こし、
放置してしまうと慢性的に腰痛になってしまいます。
骨盤の位置が正しくないと、下肢にも負担がかかり、
歩行や立位での不快感や疲労感が出てきて、膝痛や股関節痛につながったりもします。
骨盤の前傾を改善する方法で
お腹周りやお尻の筋トレ、特に腸腰筋や腹横筋などのインナーマッスル。
大腿前面や背部のストレッチなどがご自身で出来る改善法です。
ただそれだけで改善する方もおられますが、改善しない方もいます。
原因になっている筋緊張を緩めるような整体、
特に鍛えることが難しいインナーマッスルのトレーニングを
組み合わせながら当院では施術していきます。
今回は骨盤の前傾が原因で腰痛や膝痛が出た症例を紹介します。
腰痛が出ており、さらに
- お腹が前方にぽっこりしている
- 背中が丸まっている
- 反り腰と言われたり、自分が反り腰だと思う
そんな方は参考になると思いますので、ぜひお読みください。
患者様情報
性別:女性
年齢:40代半ば
職業:デスクワーク
生活様式:30代から和式(食事:座卓、寝具:布団)
主訴:腰痛、左膝痛
20代から30代半ばまで、アパレル関係の仕事をしており、ヒールの高い靴を履き、立ち仕事しており、その頃から年に数回ほどギックリ腰が出ていたが、特に治療はせず、安静にして過ごしていた。
半年ほど前に家族と出掛けて、歩き回った際に左膝と左股関節に痛みが生じたが、我慢して歩き回り、翌日に痛みが増強。病院に行ったが、膝や股関節などの骨に問題はなく、体重が増加したことと筋肉的な問題と言われ、ウォーキングを始めるが、痛みと体重も多少減ったが、痛みが無くなるわけでもなく、様子を見ていた。
1ヶ月前、降段時に再び左膝痛が出て、今回は腰痛も一緒に出てしまい、様子見ていたが症状変化せずに来院。
治療経過
初診
施術前に姿勢分析を行った際、お尻が後ろに突き出ており、腰の反りが強い状態でした。お話を聞いたところ、20代の頃より、ヒールの高い靴を履いていて、その頃から腰痛が出ており、同僚に腰が反っていると言われていた。
筋肉の状態を確認した際は、大腿前面、腰部に筋緊張が強く認められました。
左パテラ(膝のお皿)の動きが右に比べて悪く、大腿四頭筋の筋緊張で圧迫されてしまい、動きが悪く、痛みも出てしまっていたと考えられるので、大腿四頭筋の筋緊張をゆるめると症状少し軽減。
骨格の歪みは左骨盤の歪みと仙骨前傾が強く、これらが原因で骨盤前傾になっていると考えられるので、そこの調整を行う。
2診目
前回の施術後は腰も膝の痛みは軽減していたが、数日経つと痛みが戻っていた。特に腰の痛み。骨盤の歪みが戻りにくいようにするため、股関節を安定させて、膝関節と股関節に関係する大腿骨の安定を狙い、腸腰筋や腹横筋のインナーマッスルのトレーニングを組み込む。
骨格の歪みは前回同様に左骨盤と仙骨前傾が強く、その部位の調整。
3診目
左膝の痛みはほとんど気にならなくなり、腰の痛みは長時間の座位時に出てくる。とのことでした。
施術として、筋緊張を緩めていき、股関節の動きが悪く、腸腰筋や大腿四頭筋を中心に緩めていく。
4診目
左膝、腰の痛みも気にならなくなってきたが、まだ油断すると痛みが出てしまう。
ただそこよりもデスクワークによる肩こりや頭痛の方が気になるとのことでした。
肩こりや頭痛も骨盤前傾の影響で背部が丸くなり、頚部や肩上部に負担がかかっていると考えられるので、骨盤前傾を改善するようにと肩甲骨が正しく動かせるように施術。
5診目
痛みもほぼ気にならなくなってきたので、状態確認しながら、来院頻度を減らせるように相談。セルフケアとして、大腿四頭筋のストレッチや洗い物や調理中やデスクワーク時などにお腹がシンクや机につかないように下腹部を意識するように指導。
まとめ
今回は骨盤が前傾することにより、腰痛や膝痛が出た症例をお伝えしました。
骨盤が前傾した状態の「反り腰」は腰痛が出てしまうことは想像できますが、
状態によっては膝の痛みだけや股関節に痛みが出てしまう可能性もあるので、
痛みの原因がどこから生まれてしまっているのか、
検査を行い、鑑別して、施術することが大切です。
腰痛と一緒に膝、股関節に痛みが出ている方
もしくは膝や股関節に痛みがある方は
一度今津ぴっと骨盤整体院にご連絡ください。