四十肩、肩関節周囲炎になってしまい、
肩が上がらなくなり、上げようとしたら、痛みが出たことありませんか?
さらに、その後に動かせる範囲が少しずつ狭くなってしまう経験ありませんか?
もしかしたら、
肩関節が拘縮を起こしているかもしれませんよ。
肩関節の拘縮は全人口の約2%の方がなっており、
特に40代〜60代の世代に多く、女性に多いと言われています。
なぜ拘縮が起こってしまい、どうしたら改善するのかお伝えします。
拘縮とは?
何らかの原因により、関節が正常な範囲で動かなくなってしまった状態のこと。
寝たきりの状態や四十肩などで関節を動かさない状態が
長い間続くと、身体の関節が動きにくくなり、固まってしまうことがあります。
拘縮には、大きく分けて
筋性拘縮と関節性拘縮の2つに分けられ、固定期間や動かさない状態の長さに応じて、
筋性拘縮から関節性拘縮へと変化していきます。
そのメカニズムとして、
筋性拘縮では、筋肉が縮んだり、伸びたりする機能が低下すること、
一方では関節性拘縮は四十肩などの関節内での炎症により、
滑膜、関節包、靭帯などが癒着し、萎縮することによって拘縮していきます。
筋性拘縮はストレッチなどで比較的短い期間で改善しますが、
関節性拘縮は時間がかかったり、制限が残ってしまったりすることがあります。
四十肩などは自然に改善するだろうと思って、
放置しておくと腱板などの肩周りの筋肉が筋性拘縮が起きてしまいます。
そこからさらに放置してしまうと、
肩関節を覆っている関節包の伸縮性が弱くなり、硬くなってしまったり、
骨の一部の肩峰と癒着して、動きが悪くなって、
痛みや可動域制限を起こします。
肩関節の拘縮までの過程は?
肩関節の痛みの多くは
炎症期→拘縮期という経過をたどります。
炎症期
炎症期は、比較的強い痛みが特徴で
腕を上げたり、ひねったりなどで痛みを感じたり、
夜寝られないほど痛い、じっとしていても痛いことがあります。
数日から数週間と短い方もいますが、
長ければ数ヶ月にわたって強い痛みが続く方もいます。
肩関節の場合、よく動かすので、休ませれずに痛みが長引くパターンもあります。
拘縮期
拘縮期と呼ばれる時期になると、炎症期の痛みは落ち着いてきます。
ただ、炎症期に起こる炎症症状によって
肩関節の組織、特に関節包が硬くなり、動きが悪くなります。
可動域制限が強くなり、「前へならえ」の姿勢や肩が90度以上挙がらないなどもあります。
拘縮期は痛みが少しずつ落ち着いてきますが、
頭を洗ったり、服を着たりする際に痛みや制限が生まれてしまい、
生活に大きな支障がでます。
炎症期が短く、痛みも少なかった方は
ひどい拘縮が起きることが少なく、改善することもあります。
逆に炎症期が長く、痛みが強い場合は、
拘縮も重度になりやすいです。
痛みが少なくても、動きがなかなか改善してこない期間が個人差にもよりますが、
数週間〜数ヶ月ほど続くこともあります。
当院では
痛みが強い炎症期は、炎症が素早く引くように鍼灸治療や
整体で痛みが強く肩を動かさずに他の部位を動かそうとして、
痛みやだるさが出ないようにアプローチしていきます。
拘縮期に移行したら、
しっかり肩を動かしていき、肩の周囲の筋肉や関節包の癒着を改善するように整体などを行い、
痛みや動かない肩を無理に動かそうとするために身体の歪みが出てしまい、
他の部位も痛みが出てしまうかもしれないので、骨格矯正などで調整していきます。
そして、家でできるセルフケアを伝えていき、
当院でも家でも改善していけるように努めていきます。